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社長の経営日誌

孤高の天才 社長の経営日誌社長の経営日誌 田宮社長が好き勝手に織りなす独白です

FILE No.352

2013.11.30
「 女子プロレスの異端児 」
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 平成元年、猪木さんは
3度目の結婚
(週刊プロレスより)

「結婚記念日」(FILE No.348参照)で猪木さんと倍賞美津子さんの結婚&離婚の話を取り上げたら「猪木さんは今、結婚してるの?」という質問を受けました。
猪木さんは平成元年に通算3度目の結婚(籍こそ入れていなかったが一番最初の結婚はアメリカ人女性のダイアナさんと)をされています。
お相手は22歳も年下の一般女性の尚美さん、昨今有名人が年の離れた奥様を貰うケースが多いですがまさにその走りと言えるでしょう。
馴れ初めは何と猪木さんのナンパ(笑)。大阪空港の搭乗手続きカウンターに並んでいる時に声をかけたら、二人は連れ同士と勘違いした係の人が飛行機の席を隣同士にしたおかげで急接近、遂にはゴールインしてしまったのですから男女の縁ってわからないものですね。
お二人の間には男の子がいて(確かもう22歳になっているはず)名前が何と一成! そう、我が親父殿と同じなんですよ(笑)。

先月(10月)の連休中に東京で過ごした時の事です。
14日、朝10時にはホテルをチェックアウトしなければならなかったのですが、この日の用事は夕方からだったのでそれまで時間が空いてしまいました。
当初マッサージか酸素カプセルで英気を養おうかと思ったのですが、お昼12時から新宿FACEでJWP女子プロレスがある事を知りました。
女子プロには興味の薄い私、どうしようかなあと思いましたが発表されたカードを見ると、華名(かな)選手がメインでタイトルマッチをやる事になっていたので行ってみる事にしました。
大阪出身の華名、その試合のクォリティの高さはマニア連中の間ではけっこう評判になっていたので興味をそそられたのです。

今から3年前、華名は週刊プロレス誌上で「女子プロマニュフェスト」なるものを発表し話題を振りまきました。

1 無きに等しい女子レスラーの存在価値の見直し

2 個性(キャラクター)の確立できぬ者は去れ

3 女子プロファンにだけ通用するプロレスは即刻やめるべし

4 レスラー同士の慰め合い、傷の舐め合いはするな

5 嗚呼、無情。偽物の技の救出

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 堂々と週プロ表紙をゲット

これが発表された時は業界内で賛否両論&議論噴出、某大物女子選手からは厳重抗議があったと聞きます。
業界中から嫌われた華名についたニックネームは「女子プロレスの異端児」、そして華名はこのマニュフェスト発表時を含め過去二度に渡り堂々と週刊プロレスの表紙にピン(単独)で登場しました。
たかが専門誌の表紙と言うなかれ、週プロの表紙になるのは男子選手ばかりで私の記憶が確かならここ5年ほどの間、女子で表紙になったのはゆずポンと華名ぐらいのものです。
その週プロで今年の春まで華名はコラムを連載していて(ゆずポンと隔週交代だった)読んでいてもスマートなプロレス頭(あたま)の持ち主である事はよくわかりました。
果たして、華名とはこれほどの大口を叩くほどの凄いレスラーなのか?
好奇心から会場に出向きましたが、行って正解でした。
多少先入観や贔屓目もあるかもしれませんが、他の試合は殆ど印象に残らなかった中でメインの華名の試合だけは断然光っていたからです。
藤原組長の直弟子だけあってサブミッション(関節技)の旨さには定評がありますが、地味な寝技の攻防で客を飽きさせずリングに視線を集中させるのは大したもの、「華名の試合に外れ無し」の噂は本当でした。

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 前代未聞の7人がけに
挑んだ華名

二週間後、その華名が今度は地元大阪で自主興行をやるというので、再び足を運びました。
10月27日、場所は道頓堀アリーナ、カードは華名が地獄の7人がけ、つまり7連戦を行うという奇抜なものでした。
しかも7試合目は男子選手が相手のタイトルマッチという無謀すぎるマッチメイク、この前代未聞の試合を観ようと多くのファンが詰めかけました。

この日は恐ろしいゾンビペイントで入場した華名、いよいよ死の連戦スタート、1人、2人と得意のサブミッションでギブアップを奪っていきます。
試合と試合の合間にはマイクでその前の試合の決め技を解説する余裕を見せていた華名、3人目の相手が再戦を懇願して急遽5試合目に再登場するハプニング(これで7試合の予定が1つ増えて8試合に)もありましたが、これもわずか40秒で返り討ち!
しかし流石に疲れが出て来たのか6試合目の相手は仕留める事ができず10分時間切れのドローに持ち込まれました。
そして7試合目、男子選手の葛西純が登場、男子と女子が試合をするのが珍しくなくなったのですから凄い時代になったものですが、既に6試合を戦った事に加え男子とのパワー差はいかんしもがたく、遂に初の黒星となりました。
それでもまだ最後の8試合目が残っています。
8番目に入場してきたのはまたも男子選手の宮本裕向、しかもこの試合は華名の保持するタイトルの防衛戦です。
もはやふらふらの華名、試合前から勝敗は見えたようなものですが、ここで華名は我々の予想を裏切り最後の力を振り絞って驚異的な粘りを見せました。
最初は余裕を見せていた宮本裕向も華名のガッツに顔色が変わる程まで追い込まれましたが、それでも最後はムーンサルトプレスを決めて3カウントを奪いました。
壮絶な玉砕で王座から転落した華名、最後の試合は16分弱を戦い抜いた(これだけでも通常のメイン並みの試合タイム)のですから驚きですが、8連戦を完走して感極まった華名に場内からは華名コールが爆発! 感動的なフィナーレとなりました。
10・27大阪の模様はこちらをクリック

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 激闘でゾンビペイントも
剥げ落ちた試合後の華名
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 これが華名ゾンビ
Tシャツ&ハンカチ

以前に何かで読んだ、「華名の試合に魅せられた人は試合後に売店のサイン会に必ず並ぶ」という伝説?は本当でした。それが証拠に私も並んでしまいましたから(笑)。
ホラー映画を彷彿させる華名ゾンビTシャツ(3500円)とハンカチ(1000円)が並んでいてTシャツを買おうと係の人に4000円渡してお釣りを貰おうと思ったら、試合の疲れも見せずサインに勤しんでいた華名選手、「もし良かったらハンカチも一緒ならセットで4000円でいいですよ。」
さすが大阪生まれ、商売人!華名さんあなたにゃ負けました(笑)!!

私は華名興行が終わって帰ったのですが、この日はこの後同じ会場で違うインディ団体が試合を行う昼夜興行でした。
そして何と、華名選手は6人タッグマッチながらこちらにも出場したと後で知って驚きました。つまり驚愕の1日9試合!!これってギネス級の記録では??

この人の体力とスタミナは無尽蔵なのでしょうか?本当にお疲れ様でした!

惜しむらくはゆずポンの現役時代に華名との試合が実現しなかった事です。
前述のように華名選手は業界内に敵が多いようなので、政治的な事情が夢の対決を阻んだのかもしれませんが、グラレスラーVS異端児の試合は実現していたなら究極の名勝負になっていたでしょう。返す返すも残念です。

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 JWP大阪大会の
メインを締めた華名
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 この日はハンカチを購入…

ゆずポンといい華名といい、どうも私は革命的なレスラーに惹かれる傾向が強いようですが、考えてみれば私も業界の一部ではかなり異端児扱いされているようなので(本人は至ってノーマルなつもりなのですが 笑)華名選手とは似た者同士、これからも「女子プロ界の異端児」の試合に注目します。

…とここまで書いた原稿の締め切り直前、11月24日、同じ会場で行われたJWP女子プロレスのメインにもタッグマッチで華名選手は出場、この日も白熱の試合で盛り上げてくれました。
なお、この日はTシャツが少なかったのでハンカチを買わせて頂いた事を付け加えておきます(笑)。
11・24大阪の模様はこちらをクリック

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