(前回からの続き)
食事は一日に必要なタンパク質を割り出して考えます。
計算式が決まっていて、トレーニングに行った日とその翌日は、自分の体重×2、それ以外の日は×1.5となります。
例えば体重80kgならトレーニング日は160gのタンパク質を摂取しなくてはなりません。
但し、ここで厄介なのは1回の食事では必ず30gを目安にしなければならない事です。30gを超えると余分なタンパク質が脂肪に変わってしまうからです。
1度の上限が30で1日に160を摂ろうと思えば…もうおわかりのように必然的に食事回数を4〜5回に分けなければなりません。
何がどれだけのタンパク質なのか細かく記載したメニューブックを頂き、悪戦苦闘の食生活が始まりました。
朝昼晩の三食で30ずつタンパク質を摂っても足りない時は間食をするのですが、その時に重宝するのがプロティン、後はシーチキンなどのツナ缶、鳥のささみの缶詰などです。
プロティンは主に筋力トレーニング直後(30分以内)と就寝前に摂取します。
筋力トレーニングとは言わば筋肉を破壊する活動、いったん破壊された筋肉は休息中に負荷に耐えられるように強くなろうとします。その時に筋肉の成長をヘルプするのがプロティンの役割です。
今の私しか知らない人には信じられないでしょうが、高校生の頃の私はがりがりに痩せていたのですよ!
何とか太りたくて「ゴング」の裏表紙の広告の載っているプロティンを通販で取り寄せて牛乳に溶かして飲んでたりしたものです。
今思えば筋力トレもせずそんなものだけ飲んでいても何の意味もないわけで我ながら馬鹿ですが、当時は本当に太りたかったのです。
その30年後、今度は痩せたくて悩むのですから人生は皮肉ですね〜。
ツナ缶はブルーザー・ブロディも「最高のタンパク質」と大好物だったそうで、私もブロディになった気分でパクついておりました。
但し水煮のみ、オイル漬けは不可ですので、念の為。
食事は毎回スマホで写真撮影、内容を書いてトレーナーの高野さんにメールする事が義務付けられています。
「タンパク質が足りません。もっとしっかり食べましょう!」と返事が来たかと思えばうっかり脂質の高い物を食べてしまうと容赦なく駄目だしされました。
しかし炭水化物、特にご飯を食べないとやはり腹が減りますね〜。
最初の頃は特にきつかったです。そのうちに胃が小さくなってきたのか何とか耐えられるようになりましたが、基本的にお腹がいっぱいになるという事がなくなりましたので常にハングリー状態、何しろ腹八分目どころか腹六分目ぐらいですからねえ…。
だから尚更食事回数を増やさないと身が持ちません。
「二ヶ月間は基本的に美味しい物は食べられないと思って下さい。」と言われてい ましたがカレー、ラーメン、ビーフカツ、寿司、フルーツ、アイスクリーム、寿司…etcとかつての恋人たち(笑)の幻影が時々誘惑して来るのを断ち切るのは苦しかったです。
過酷なトレーニングと食事管理でスタートしてすぐに一週間に1kgずつ体重が落ち始めました!
う〜ん、これまでの1k落とすのに大変な苦労を強いられ、翌日には元に戻っていたダイエットは何だったんだろう…。
9月13日、ちょうど入門して1ヶ月目の折り返し地点の段階で体重は5kgダウン、ウエストは6cm縮まっていました。道はまだ遠いもののまずまず順調です。
厄介な事に9月は長野、そして熱海と2度の出張の機会がありました(FILE No.344参照)。
夜は当然食事会でしたので、この時だけはかなり食べてしまいましたが部屋に帰ると脂肪よ燃えろとばかりに狂ったようにトレーニング、しかし食事から摂った脂肪を落とすのは並大抵ではないとの事なので、やはり普段から節制が必要です。
甘い物が食べたくなった時の為、おやつとしてカカオ成分が90%以上であれば、チョコレートもOKと聞いていました。しかしそんなチョコどこにも売っていない!と諦めていたらひょんな事から90どころかカカオ100%の物を阪急百貨店で発見しました。
非常食として購入し、冷蔵庫にしまっておいてしばらくしてから食べてみたのですが…に、苦い!! 甘味の「あ」の字もなくただひたすら苦いだけというシロモノでした。考えてみりゃカカオ豆をそのまま食べているようなものですからね、甘さを求めているのにこれじゃあ何の意味もありません。これを喜ぶのはゲスラぐらいですよ、全く…。
あっ、ゲスラとは「ウルトラマン」第6話に登場するカカオ豆が大好物の怪獣です。(知ってた?)
苦しいトレーニングと食事制限のストイックな2ヶ月もとうとう10月11日、最後の日がやって来ました。
前半と比べると後半の1ヶ月は体重の減り具合が鈍化していたので内心焦っていましたが、最終結果は一番重い時から8.1kgの減!
体脂肪率は2%ダウン、身体年齢は57歳から5歳若返りに成功していました!
ウエストは何と12cm縮まり、かつて妊娠6ヶ月と言われたお腹も妊娠2ヶ月ぐらいまでになりました(笑)。
それでもまだまだ満足のできる数字ではありませんが、何しろ20年かけてついた余分な脂肪やぜい肉ですから、我ながら短期間でよく頑張ったと自分で自分を誉めてあげたい心境です。
2ヶ月で約8kgという事は週に1kgずつ落とした事になりますが、これが自主トレーニングだけならとてもここまでの成果は上がらなかったでしょう。
やはり人間逃げ道があるうちは駄目ですね。食べたい物を我慢し辛いトレーニングに耐える…高額のお金も払ってしまったし今更後には引き返せない、水元均先生の言葉じゃないですけど「決めて退路を断つ」、結果を出すにはこれしかありません。
筋力トレーニングを始めて2〜3週間経ってから気がついた事ですが、とにかく身体が疲れにくくなりました。出張(旅行)などに行った帰りも殆ど疲れがないのです。筋肉がつくと持久力がアップし、栄養剤の元となるアルギニンが出まくっているおかげでしょう。
新日本プロレスの棚橋弘至の決め台詞「俺は疲れた事がないんだよ!」がはったりでなかった事を実感しました。
おかげさまで最近は久しぶりに会う人から「痩せましたね。」と言われる事が増えました。その言葉が聞きたかった!!
2ヶ月コースは終了しましたが目標体重に届いたわけではないので、週1〜2回のペースでもうしばらく頑張ろうと16回追加の申し込みをしました。
あと6〜7kgダウンさせれば20年前、20代の頃の体重に戻りますのでもうひと頑張りしてみます。
過酷ですが、肉体改造が少し愉しくなってきましたのでもっと筋肉をつけて太りにくい、脂肪が燃えやすい身体を目指します。
目標はもちろん棚橋弘至! 棚橋が「100年に1人の逸材」ならこちらは「孤高の天才」(笑)、数年後にはプロレスデビューできるボディに変身すべく精進を続けます!
特別付録は我が心のライバル?棚橋弘至も活躍した新日本プロレス神戸大会です。
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