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社長の日誌

社長の経営日誌

2010.6.5
FILE No.173
「 社長10年史 」
 
Part15 最大の危機

(前回からの続き)
人が大きく入れ替わって文字通りの再出発を果たしたタミヤ、新人たちが力をつけるのを文字通りじっと我慢の状態でした。
2005年度の業績も売り上げは前年より微増だったものの、利益は横ばいと伸び悩みました。

2006年、新しい戦力がようやく力を発揮しだした矢先、またしても大きな試練が当社を襲いました。それも過去最大級の爆弾です。
売り上げの15%近くを占める当時の最大の得意先が取引停止を通告して来たのです。
それも全く抜き打ちで、取引終了日のわずか三週間前という非常識さでした。
この企業が加盟しているボランタリーチェーンの本部の指定でメーカーと直接取引をするからというのが大義名分でした。
早い時期から隠密裏にメーカーを呼んで打ち合わせていたようです。
但し業界では有名な話ですが、この会社は最大の取引先であると同時に、最大の信用不安先でもありました。
会長など「三分の一だけヨソから買ってもらえ。」などと都合のいい事をよく言ってました。
三分の一どころか全てがある日突然無くなるとは想定外でしたが、もう20年以上前にもこの会社の信用不安の噂が広まった事があり、その時には当時の社長さんと専務さんが業者を一社一社訪問し、支援を御願いして回ったそうです。
その時さっさと逃げた業者やメーカーもあったようですが当社は支援を約束しその後も協力を惜しみませんでしたし、業者の会の役員を務めた事もあります。
苦しい時に 普通では有り得ないほど協力をしてくれた相手に対し、後ろからジャックナイフで刺すかのような恩を仇で返すやり方に腹が立ち食い下がりましたが、相手先の役員はしゃあしゃあと「こういう事は水面下でやるものですから本当は取引終了日の一週間前ぐらいに通告しようと思っていました。」、あげくには「当社は潰れたと思ってあきらめてください。」と言い放ちました。

別の得意先の話ですが、やはり先方の事情で取引が終了する事になった時、わざわざ社長さんがこちらまで出向いて長年お世話になったのに申し訳ないと言ってくださいました。こういうところに企業姿勢が出るものです。

商人の心のかけらも無い相手に未練などありませんでしたが、何しろ売り上げの15%が無くなるのです。まさしく会社始まって以来最大のピンチでした。
会長など半ば本気で会社の売却を口にしたほどです。
私も内心は不安で夜も眠れませんでしたが、大将が意気消沈しては士気に影響しますし、ギブアップする気はありませんでした。
経営計画に記した夢と理想を道半ばであきらめるわけにはいきませんし、商道徳に反した連中、反乱を起こした元社員などに悪は滅び正義が勝つ事をわからせてやるつもりだったからです。

銀行や仕入先への支援要請、経費削減、売り上げの回復、やる事は山積みでした。
無くなった得意先は大口だったので、そこには会社の経営資源であるヒト・モノ・カネの多くが集中していました。
配送コースもその得意先を中心に組んでいましたし、社内でも最も優秀な営業員が数名、専任とは言えないもののかなりの時間を費やしておりある意味、これは勿体ない話でした。
幸か不幸かこの仕事がなくなったので新たな優良顧客の開拓にエネルギーが使えるようになり、配送のコースも見直しました。
社員は皆、私の考えをよく理解してくれて新しい販路の拡大に注力してくれました。

しかしすぐに数字が上向くわけもなく、この期の売り上げは前年より17%近くもダウンとまさしくどん底でした。

経費削減も即効性はなく、過去最大の大赤字決算となりました。
最高益からわずか4年後には最大の赤字…、まさしく天国と地獄です。

 
(6月8日更新分に続く)
<過去の日記>
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