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社長の経営日誌

田宮社長が好き勝手に織りなす独白です。

FILE No.022 2007.8.4
テーマ 「 だから問屋はなくならない(2) 」
「だから問屋はなくならない。」(6.23更新)の中で「問屋不要論という間違った概念に囚われて小売業が、メーカーとの直接取引をするとかえってコスト高となる、その事について語り出すと1冊の本が書ける。」と書かせていただきました。紹介が遅れましたが実際にこのテーマで本を書いた人がいます。本のタイトルは、「問屋と商社が復活する日」(日経BP社)で、著者は松岡真宏さん(芸能人に一字違いで同名の人がいますが勿論全く無関係です。)、 松岡さんは当時、UBSウォ−バーグ証券株式調査部長でしたがその後、産業再生機構 → ダイエーの取締役を経て現在はファンド会社を立ち上げたそうです。今から6年前に行われたリスパック・トップステージ会で松岡さんは、「21世紀は問屋の時代!」というテーマで講演をされました。
それがきっかけになって松岡さんの著書を入手しました。大変難解な内容ですが是非お勧めの一冊です。この中で松岡さんは、「日本の流通業界に古くからある間違った固定観念、すなわち日本には問屋制度があって小売業とメーカーの間に問屋が介在するから商品のコストが上がる、だから問屋を中抜きし簡素化する事によってコストが下がり物価も下がって消費者が得をする。」という考え方を真っ向から否定し、「問屋のおかげで品揃えが豊富になり、しかも小売業の参入障壁を低くして健全な競争関係が生まれているので、日本の消費者は得をしている、そもそも欧米と比較して日本の流通が遅れており物価が高いという見方自体が根本的に間違っている。」という事を論理的に説明しています。
つまり日本は問屋制度が発達しているおかげで、小売業は在庫、その他あらゆるリスクが少なくて豊かな品揃えが可能です。その為新規参入がしやすいので大手だけではなく中小の小売業も多く凄まじい競争が繰り広げられているので当然価格も下げざるをえません。一方欧米は日本のような問屋制度が無いため、小売業を営むには多くのリスクが生じやすく、参入への壁が高くなっています。そのためアメリカでいえばウォルマートのように大手の独占状態となり、当然競争が緩いので総じて価格は高くなりがちです。
問屋を外すとかえってコストが上がる・・・。感覚的にはなかなか理解しずらいですが、問屋の持つ機能(中間流通機能)には、「品揃えを豊富にする」という機能と「小売業の健全な競争を促進する」という機能があり、それをもって日本経済に大きく貢献しているのです。
但し松岡さんも問屋は有用だが全ての問屋が生き残れるわけではない、他と差別化できるサービスの提供、幅広い品揃え、情報力、物流力、金融力のない問屋の生き残りは難しい、と断言しています。成長を望む小売業に、真の意味で役に立ち運営サポートできる問屋だけが生き残る事になると思われます。
つまり、問屋が有用なのではなく、優秀な問屋が有用なのです。
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